ハルザキヤツシロラン "やんばるの森に生きる植物〜その10"

こんにちは、akahigeです。

("やんばる"とは、ここでは沖縄本島北部亜熱帯照葉樹林の意味。)

植物といえば緑色なのに・・・初めてこの植物と出逢った時、地球外生物と錯覚するほど驚きました。しかも、花も花らしく見えない、だけど花の中には目を疑うくらい綺麗な唇弁(リップ)がついている、驚きの連続でした。実は、この植物は葉緑体を持たないため光合成をしない植物です。それでこのような風変わりな色をしています。ではどのように、栄養を得て生きているのでしょうか?詳しくは下の特徴で解説します。

 

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↑ハルザキヤツシロランの開花の様子(3月上旬)

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■ 和 名:ハルザキヤツシロラン(学名:Gastrodia nipponica (Honda) Tuyama)
■ 科 名:ラン科(同じ仲間にコンジキヤガラ、ナンゴクヤツシロランなど)
■ 分 布:和歌山、四国、九州、沖縄島、西表島、与那国島、インドネシア(ジャワ島)
■ 生育環境:山地の林内の落葉の積もった暗い場所
■ 特 徴:多年生の腐生ラン。腐生ランとは、腐生植物の仲間で「植物体に光合成で自活する能力がなく、生物の遺体やその分解物から、根に共生する菌類を通して栄養素を得る植物のこと」を言う。"つまり、生きるために菌類から養分をもらっている。最近は「腐生植物」のことを、植物の栄養摂取の方法を正確に示す「菌従属栄養植物」とか「菌寄生ラン」と呼ぶようになってきている。花の時期には落葉の上に高さ5cm内外の地上部が突き出て、花後の結実時期には20〜40cmなる。1〜3輪ほどの花を咲かせる。開花時期は3月頃。
■ トピック:
・ 和名に由来は、熊本県八代で発見されたヤツシロランの春咲種より。(春咲八代蘭)
・ 沖縄県では元々自生地と個体数が少ない。自然林の伐採やダム建設による水没により減少。
■ REDデータカテゴリー:絶滅危惧?類(沖縄版)、絶滅危惧?類(環境省版)
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↑花アップ(もう少し開くかも)

 

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左:花の後姿/右:筒状の花びら(花筒)が落ちて唇弁が露出。(3月中旬)
地味な色の花筒のなかに色鮮やかな唇弁がついているとは!

 

←結実状況(4月中旬)花のあとは茎が伸びます。
茎の上部にあるふくらんでいるのが果実です。

このような腐生植物は、日本には何種類か生育しています。
素朴で美しい山野草や樹木は勿論ですが、森で植物観察しながらこの幻想的な腐生植物に出逢えることを密かに楽しみにしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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