ヤッコソウ やんばるの森に生きる植物19

こんにちは、akahigeです。(“やんばる”とは、ここでは沖縄本島北部亜熱帯照葉樹林のこと。)

野生ランの撮影で森に入ったときに、林床の落葉のなかを歩き回る“白い小びと”の群れに遭遇ました。
・・といっても本当のところは小びとではなく、歴とした野草です。
しかし、野草といっても葉緑素をもたない=光合成をしない寄生植物(別の植物から栄養を摂る)です。

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 ■ 和  名:ヤッコソウ(奴草)
 ■ 学  名:Mitrastemon yamamotoi Makino
 ■ 科  名:ヤッコソウ科(同科で日本自生の種は本種以外ない)
 ■ 分  布:琉球列島では奄美大島、徳之島、沖縄島、石垣島、西表島。
        琉球列島以外の分布は、高知、南九州など。
 ■ 生育環境:山地の林床
 ■ 特  徴:ブナ科のシイノキの仲間(沖縄ではイタジイが主;Castanopsis sieboldii)の根
        に寄生する一年生草本。完全な寄生生活を営む。草丈は3〜7cm程度で、茎は白色
        で肉質、葉は鱗片状で葉緑素をもたない。大きさ1cm程の花は両性花で、茎の先に
        1個つく。開花時期は10〜11月頃。
 ■ トピック:
       ○ 学名の意味は、属名Mitrastemonは「mitora-尖帽、頭飾、stemon-雄ずい」、
         種小名yamamotoi は「本種の発見者の山本氏」より。
       ○ 和名の由来は、袖をひろげた奴(やっこ)の集団が歩く姿にちなむという。
         奴(やっこ)とは、「家つ子」が語源で一般の農民や町民が雇われることが多く、
         武士の荷物持ちなどの雑務をしていたといわれる。江戸時代の参勤交代の時には
         大勢の奴が雇われたという。
       ○ 最初の発見地、発見者、命名者(牧野氏)のいずれも高知県。
       ○ 世界最大の花を咲かせるラフレシア(Rafflesia arnoldii/ブドウ科の根に全寄生)
         の仲間で、日本での自生種はヤッコソウのみ。
 ■ REDデータ
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071117akahige02.jpg(1)右下の個体は、帽子型の雄しべが、雌しべに被さっている。鱗片葉に蜜が溜まっている。
  (この状態で、粘性のある花粉が輪っか状の葯から外に分泌され、蜜を吸う虫や鳥が花粉を運ぶ。)
(2)左から2番目の個体は、今にも帽子がスポっと抜け落ちそう。下から雌しべがのぞいている。
(3)最左の個体は、雌しべが露出し受粉を待っている。



<沖縄県の自生植物 Vol.47>




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