オナガサイシン やんばるの森に生きる植物26

 こんにちは、akahigeです。(“やんばる”とは、沖縄本島北部亜熱帯照葉樹林のこと。)
 前回のやんばるの森に生きる植物25で紹介した“ヒナカンアオイ”につづき、こちらも寒葵(かんあおい)の仲間です。本種は沖縄県では沖縄本島に1箇所しか自生地が確認されておらず、とても貴重な植物です。
 実際に自生地へ訪れると、個体群が集まって生育している場所がある一方で、同じような生育環境下であるにもかかわらず、少し離れたとこでは全く見当たらない状況でした。なぜこのような分布をしているのでしょうか?繁殖方法に関係があるのでしょうか、または、周辺に繁茂していたものが園芸用の採集のために激減してしまったのでしょうか?いずれにせよ、この自生地のオナガサイシンが消えると日本では絶滅してしまうことになります。

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 ■ 和  名:オナガサイシン(尾長細辛)
 ■ 別  名:カツウダケカンアオイ(嘉津宇岳寒葵)
 ■ 学  名:Asarum caudigerum Hance
 ■ 科  名:ウマノスズクサ科
       (同属で琉球列島の自生種にモノドラカンアオイ、エクボカンアオイなど)
 ■ 分  布:琉球列島では沖縄島のみ。その他の分布は台湾。(沖縄島は分布域の北限)
 ■ 生育環境:山地の石灰岩地帯の林床
 ■ 特  徴:常緑の多年草で草丈15cm前後。株全体に毛が多く、葉は卵状楕円形、また、
        三角形で長さ7〜18cm、葉先は鋭頭。花は、3枚のガク片が寄沿いガク筒
        となり、先が尾状になる。外側は白毛を密布する。開花時期は3〜4月頃。
 ■ トピック:
       ○ 学名の意味は、属名Asarum は「a(無)+saron(装飾)より花が半分地面に
         埋もれて咲く」様子から、種小名caudigerumは「caudi(尾)+gerum?
         (不明)」より。
       ○ 和名の「オナガ」はガク片の先が尾状であること、「サイシン(細辛)」
         は根が細くて辛味があることに由来する。
       ○ もともと自生地が限られ少ないうえ、園芸用の採集で激減している。
       ○ サイシン類の根は薬用として利用され、芳香油・揮発油を採る種もある。
 ■ REDデータ
   カテゴリ:絶滅危惧IA(沖縄版)、絶滅危惧IA(環境省版)
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オナガサイシンの花/ガク片の先が尾状



<沖縄県の自生植物 Vol.59>



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