沖縄県の自生植物の最近のブログ記事
こんにちはakahigeです。
以前に渓流沿いで本種が自生している情報を聞き、ムカデに似た葉が気になっていた。いかにも熱帯地域のシダ植物という私の勝手なイメージが強かったからであろう。実際に目にしてみると想像した以上に葉が大きく驚いた。葉についている青白っぽいものは、おそらく熱帯・亜熱帯に多いとされる葉上地衣類 だと思われる。

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■ 和 名:シマムカデシダ(島百足羊歯)
■ 学 名:Prosaptia kanashiroi (Hayata) Nakai ex Yamamoto
■ 科 名:ヒメウラボシ科(同属で琉球列島の自生種はない)
■ 分 布:琉球列島では石垣島、西表島
■ 生育環境:林内の岩上に着生する。
■ 特 徴:常緑の小形の多年草で根茎は短く這う。葉は単葉で束生し、羽状に切れこみ、長さ10〜30cmで、両面に茶褐色の毛がある。胞子嚢群は葉の裂片の先端の縁につき、包膜はポケット状の形をしている。
■ トピック:
○ 学名の意味は、属名Prosaptiaは不明、種小名kanashiroiはおそらく「植物学者の金城氏」にちなむと思われる。
○ 和名の由来は、島嶼に産する(シマ)、葉がムカデの様な形をした(ムカデ)シダにちなむ。
○ 自生地が限られているうえ、採集や森林伐採より減少している。
○ 西表島での現状は不明。
○ 八重山諸島の固有種。
■ REDデータカテゴリ:絶滅危惧II類(沖縄県)、—(環境省)
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シマムカデシダの胞子嚢(ほうしのう)/葉の裂片の先端につく
<沖縄の野生植物 vol.128>
ヤドリギの仲間は、その奇怪な花姿や別の樹木に寄生する木姿が、ほかの植物とは異質である。半寄生植物の一種で、生きるための栄養分の吸収の仕方が変わっている。厳密には「寄生根」という特殊な根で宿主と結合し養分を吸収する仕組みであるが、自ら葉緑素をもっているので光合成もできる。果実の内部は粘りがあり種子はそれに包まれているため、冬季に果実を食べる鳥の腸を通り抜けやすく、長く粘液質の糸を引いて樹上に落ちるようだ。その粘液によって樹皮上に張りつくと、発芽して樹皮に寄生根を下ろし寄生がはじまる。

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■ 和 名:ニンドウバノヤドリギ(忍冬葉宿木)
■ 学 名:Scurrula longicerifolius (Hayata) Danser
■ 科 名:ヤドリギ科
■ 分 布:琉球列島では石垣島、西表島。その他の分布は台湾。
■ 生育環境:低地から山地の樹上に寄生する
■ 特 徴:樹上に寄生する常緑低木。オオバヤドリギに類似するが、それより花被は短く長さ2〜2.5cm程度。葉は対生、鈍頭、円脚、革質で厚く下面は灰褐色〜赤褐色。開花期は12月〜2月頃。
■ トピック:
○ 学名の由来は、属名Scurrulaは「寄生する」、種小名longicerifolius は「長い蝋燭のような花」にちなむ。
○ 和名の由来は、常緑性で冬を通して葉を落とさないこと(ニンドウバ)、宿主である樹木に寄生する(宿り木:ヤドリギ)にちなむ。
○ 近縁のオオバヤドリギ(Scurrula yadoriki(Sieb. ex Maxim.)Danser)とは葉の裏面の色や毛のつきかたと花被がより短い点で区別する。
■ REDデータ
カテゴリ:絶滅危惧II類(沖縄県)、準絶滅危惧(環境省)
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タブノキに寄生し四方八方に枝を伸ばすニンドウバノヤドリギ
<沖縄県の自生植物 Vol.127>
新年明けましておめでとうございます、akahigeです。
ウラジロが生育する関東以西では、葉を正月飾りの鏡餅に敷いたり、しめ飾りなどに用いられる。その由来については、「裏が白い=共に白髪が生えるまで長生き」、「後ろ暗いことがないように」など縁起がよいという諸説があるが、はっきりとした理由については不明である。本州では羽片の長さはせいぜい1m足らずであるが、沖縄の高温多湿な地域では両側の羽片を合わせれば、3mを越えるほど大きくなる。さらに日本ではせいぜい2m程度の高さにしかならないが、熱帯では何段にも葉を広げながら伸び樹木にもたれながら伸び上がり10mにも達することがある。
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■ 和 名:ウラジロ(裏白)
■ 学 名:Gleichenia japonica Sprengel
■ 科 名:ウラジロ科
■ 分 布:琉球列島では奄美大島、徳之島、沖永良部島、沖縄群島、宮古島、八重山群島、魚釣島。その他の分布は南日本、台湾、ほか熱帯・亜熱帯アジア。
■ 生育環境:山地の陽当たりの良い斜面
■ 特 徴:大型の多年草シダで草丈2〜3mに達する。根茎は太い針金状で地中を横走し、光沢のある金色の細い鱗片を密布する。茎の先端に左右に分かれる葉身をつける。
■ トピック:
○ 学名の由来は、属名Gleicheniaは「ドイツの植物学者Gleichen Russwurm」、種小名japonicaは「日本の」より日本に産することにちなむ。
○ 和名の由来は、葉の裏面(ウラ)が白色(ジロ)を帯びていることにちなむ。
○ 正月の飾りに使われる。県外ではマツタケなどの山の幸を運ぶ時に敷物として使われる。
■ REDデータ
カテゴリ:—(沖縄県)、—(環境省)
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茎の先で二又に分かれるウラジロの羽片(うへん)
<沖縄県の野生植物 Vol.126>
こんにちはakahigeです。
花は小さく葉は大きい少し変わった木姿をする亜低木。ヒンドゥー教の三大主神の一神(梵天様)が座っている姿に似ていることが和名の由来にもなっているという。本種が属するボンテンカ属(Urena)は熱帯から温帯に6種類ほど産する。この写真を撮った林道は木々で覆われ少し暗いせいか、葉々が効率よく光を得ようと譲り合うかのように四方八方についていた。

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■ 和 名:オオバボンテンカ(大葉梵天花)
■ 学 名:Urena lobata L.
■ 科 名:アオイ科(同属で沖縄県の自生種はボンテンカがある)
■ 分 布:琉球列島での分布は各島。
琉球列島以外では九州(大隈半島南部)、台湾、ほか熱帯地域に分布。
■ 生育環境:日当りの良い道ばたや林縁
■ 特 徴:直立して枝分かれする亜低木で樹高0.5〜2mに達する。葉は広卵形で3〜5に浅裂し、葉先が尖り、葉柄は2〜7cm。花は淡い紅色で径1.5cm内外。開花時期は6月〜11月頃。
■ トピック:
○ 学名の意味は、属名Urenaは「インド南西部のマラバール語での呼び名uren」、種小名lobataは「浅裂した」より葉の切れ込みにちなむ。
○ 和名の由来は、「オオバ」はボンテンカ(Urena procumbens L.)に比べ葉が大きいこと、「ボンテンカ」については【説1】産地であるインドのヒンドゥー教の三大主神(梵天)の名前より、【説2】梵天の姿がこの木の形に似ているなど諸説ある。
■ REDデータカテゴリ:—(沖縄県)、—(環境省)
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オオバボンテンカの木姿
オオバボンテンカの葉/切れ込みが浅いのが特徴
<沖縄の野生植物 vol.125>
こんにちはakahigeです。
シダ植物のなかでもカンザシワラビは、和名が印象的な種類のひとつ。胞子嚢がつくと、女性が髪を結う時に使う、日本の伝統的な装身具の簪(かんざし)の形に似ていることが名前の由来である。何とも美しく響きの良い名前、そして名前負けしない草姿をしている。この写真では胞子嚢がまだ未熟の状態であり、いつか成熟した簪状の個体を見てみたい。本種が属するカンザシワラビ属(Schizaea)は熱帯地域に10種類ほどあるといわれている。

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■ 和 名:カンザシワラビ(簪蕨)
■ 学 名:Schizaea dichotoma (L.) Smith
■ 科 名:フサシダ科(同属で琉球列島の自生種はない)
■ 分 布:琉球列島では沖永良部島、沖縄島、久米島、西表島。その他地域の分布は、台湾、東南アジア、ミクロネシア。
■ 生育環境:やや乾燥した山地林内
■ 特 徴:草丈12〜30cmの常緑の多年草。根茎は短く匍匐し、1枚の葉をつける。葉は直立し、叉状に2〜3回分岐し、葉の先端に長さ2〜4mmの胞子嚢をつける。胞子嚢の成熟期は8月下旬以降(詳細不明)。
■ トピック:
○ 学名の意味は、属名Schizaea は「scizo(裂く、分割する)」より、葉が扇状に裂けていること、種小名dichotoma「二又になった、又状分枝の」よりおそらく葉の裂け方にちなむ。
○ 和名の由来は、胞子嚢のつく姿が女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具の簪に似る(カンザシ)、コバノイシカグマ科のワラビに似る(ワラビ)にちなむ。
○ もともと個体数が少ないうえ、森林伐採などで減少している。
■ REDデータカテゴリ:絶滅危惧IB類(沖縄県)、絶滅危惧IA類(環境省)
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<沖縄県の自生植物 Vol.124>

